二〇〇二年七月三一日
メール拝読いたしました。気まずくなっても毎日顔をあわせねばなりませんから、こういう関係というのは非常に苦しいものですね。
それではお二人の関係の進展はあるのかないのか占ってみる事にしましょう。女性の気持ちもおのずから分かるでしょう。
風山漸の初爻をえた。
山の上に風が吹いています。これを漸といいます。
二人の関係を占ったわけですから、ここではAさんを内卦(下の卦)、H嬢を外(上の卦)とみていいでしょう。とすれば、風とはH嬢の状況をさししめいています。一旦、結婚を予定しながら破談となってしまったH嬢はまさに、風にふかれる旗の如く運命に翻弄されています。一方、AさんはそんなH嬢をみながらも、自分の気持ちを言い出せないでいます。動けないで留まっているのですからまさに自分からは動けない山の状態です。
だとすれば、二人の関係の進展はないのでしょうか。卦辞をみてみましょう。
漸は女(おんな)帰(とつ)ぐに吉。貞しきに利し。
なんと、女(ここではH嬢)は嫁ぐのがいいといっています。AさんにとってH嬢は本来添い遂げるべき相手といっていいでしょう。ここ数年関係が進展しなかった女性が本命とはびっくりです。
しかし手放しで喜んでいいのでしょうか。この卦は二爻から五爻までが陰、陽、陰、陽と奇麗に並んでいます。女が嫁いでいくためには身持ちがかたいことが肝要で、しかもきちんとした手続きが必要なのです。だから「貞しきに利し」とわざわざかいてあるのです。
ちなみにこの卦を読むときに重要なのは二爻と五爻です。男と女の関係でいえば、二爻と五爻が本来結ばれる相手なのです。しかし、二人の間には三爻の陽と四爻の陰がいます。
斬の卦の場合は、本来結ばれるべき二爻と五爻はただちに結ばれることはありません。それどころか、かえって近くにいる三爻の男性や四爻の女性とそれぞれ親しみあってるのです。二人の間を邪魔している男女とは誰でしょうか。H嬢にとっては同棲している男性、Aさんにとってはキャバクラの女性でしょう。あるいは今後あらあたな男女があらわれるということかもしれません。
それではAさんはどうすればいいのでしょうか。
初爻をみてみましょう。「小子あやうし、言(ものい)うことあれど咎なし」とありますから、子供じみた行動や発言は控えて下さい。いま積極的にアプローチしてもH嬢はその気はないようです。しつこく言い寄れば言い争いになります。
さらに、五爻をみてみると「婦(つま)三歳まで孕まず」とあります。本当にH嬢を愛しているのでしたら三年待たなければなりません。当然キャバクラはきっぱり断つべきです。
このように殊勝に行動すれば三年後にH嬢と結ばれると易断いたします。お二人は職場で日常顔を合わせています。しかも結婚すべき相手でありながら、実は現在の二人の距離は離れてしまっているのです。
ちなみに、漸とは漸進の漸です。ものごとはゆっくりと着実にやらないと成就しません。それはともかくとして、これでキャバクラの割引券は不要でね。ここはひとつ不要になった割引券はヨセフアンドレオンに預けておいて下さいませんか。ひまをみて利用させていただきます。もっとも、いってみたら既に誰かに使われていたりして……。