二〇〇四年二月二七日
彼のことが忘れられないM子さんの運勢を占う。
依頼のメールが届きました。かなり長いので要約してみます。
M子と申します。34才です。
恋愛の相談なのですが、これから先どうしたらいいのか分かりません。
もし良ければ、鑑定をお願い致します。
彼と付き合いだしたのは、今から5年程前でした。
私も彼も既婚者でしたので、ダブル不倫でした。彼とは、同じサークル仲間で付き合う以前からの知り合いだったんです。
でも、丁度付き合って1年頃相手の奥様にばれました。
だけど、どうしても別れる事ができなくて隠れて不倫を続けていました。
そして、その半年後奥様が探偵をつけて二度目が発覚。
彼はもう誰も傷つけたくないので奥様とやり直すと言って私から去っていきました。
でも、私の家庭は離婚。
1年程は全く会わなかったけれど、その後、私はサークルに出るようになり、彼と顔を合わすようになりました。でも彼は、奥様と一緒に参加していますので、正直辛かった・・・。
彼を忘れられない私は精神的にもおかしくなって、彼に無言電話をしたり、メールをしたりとストーカーまがいの事をいっぱいしました。
結局、私のした事を奥様が知る事となり、訴訟の寸前までいきました。実際、内容証明も届いています。ただ、サークルの上の方が間に入って下さったので、一応決着はついています。
あの時、彼が訴えると言ってくれなかったら私はきっと自分のやっている間違った行為に気づかなかったと思います。 間違っていると分かっていても止められなかった・・・。
ショックでした。幸せにするって約束したのに、どうして?ってそんな思いばかりで本当に苦しみました。
でも今は、素敵な思い出をくれた彼に感謝しています。
ただ、どうしても私が彼を諦められません。
一度サークルの方に再婚を勧められたので、再婚する意志は無い事、今は彼をそっと想っていたい・・・と告げてたんですが、再婚しない限りサークルへの参加は認められないとのお返事でした。
彼ともう一度友人でもいいので関わっていきたいのですが、再婚は二度としたくありません。今のまま彼をそっと思い続けていたらどうなって行くのか、毎日が不安です。
私の希望は、出来る事なら愛人としてでも・・・彼ともう一度やり直したいです。
駄目でも再婚しないでそっと思い続けて行きたいです。
可能でしょうか?
どうか宜しくお願い致します。
かなり深刻な状況と思います。二十歳程度の男女でしたらたいした問題ではありません。ところが、家庭や社会的な地位を占めるような年令になってからの恋愛は周囲に甚大な影響を及ぼします。気持ちが純粋なほどことは大きくなります。自分たちはもとより人生が変わってしまう人がたくさん出てきます。まさにそういった状況と思いました。
それでは占ってみることにします。
◇ ◇ ◇ ◇
水風井の三爻を得た。
水の下に風(巽)があります。この場合の巽(風)は「入り込む」という意味にとります。水の下に入るところが、水を汲み上げるつるべを想起させるので、この卦を「井」といいます。
易経では「邑を改めて井を改めず」とあります。
井戸は昔の人たちの生活の中心でした。村は変わることがあっても、井戸がなくなることはありません。また、水をくむという行為は毎日おこなう行為でもあります。水は生活に必要なものです。
M子さんの場合にあてはめればどうでしょうか。井戸から溢れる水はM子さんの感情でしょう。彼がM子さんと不倫をしたのは、彼が渇きを感じていたからに違いありません。彼は乾燥した日常生活では得られないもの、M子さんの女性らしい潤いを得たかったのに違いありません。
三爻を見てみましょう。
井(せい)渫(きよ)くして食(くら)われず。我が心の惻(いた)みをなす。
井戸の水はこんなに清いのに濁っているといって飲んでもらえない。それが私の嘆かわしいところ。といった意味です。
しかし、彼は再び元の生活へと去っていきました。M子さんの感情だけは心の奥底で溢れたままになっていて受け入れる相手はいません。M子さんの気持ちは純粋なのに。これが今の状態だと思います。
それでは、M子さんは今後どうなるのでしょうか。水は清らかですから水を飲む人はきっと現れます。
上爻を見てみましょう。
井汲みとって幕(おお)うことなし。
井戸から水を汲み取ってもどんどん溢れてくるのだから、幕で覆わなくてもよいという意味です。
水を汲み取るわけですから、M子さんを受け入れる相手が現れるということです。さらに、幕で覆わなくてもよいのですから、これは隠れて行う不倫ではありません。
三爻から上爻まで三本爻があります。ゆえに、三年後にM子さんは結婚すると易断いたしましょう。
苦難のときは終わったばかりです。彼のことを忘れろといっても今は無理です。その気持ちはそっと自分の心のうちにおいておくのがよいでしょう。サークルの再婚話もそのときの気持ちに従えばいいでしょう。大切なのは健康に注意して、いまの生活を続けていくことです。
M子さんに幸せな日々が再びこられんことを祈念いたします。
ところで、このサークルは一体何のサークルでしょう。親切すぎます。M子さんに問い合わせたところ、単なる趣味のサークルではなく、生き方を勉強するサークルとのことでした。宗教ではないとのことなので、昔でいえば修養団体といったところでしょうか。なるほど親切なのも納得できます。
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