本当に幸せになれるのでしょうか?

「この度は、私の恋のゆくえについて卦を立てていただき、ありがとうございます。
「彼女の愛は本物」との易断を得て、天にも昇る思いです。
しかし、私は、本当に手放しで喜んでいていいのでしょうか。
ジョー先生は、「対応を間違えるとひどい目にあう」とおっしゃいますが、いったい、どうすればいいのでしょうか……」

T君から、以上のようなメールが届きました。
ジョー・マジャール氏は多忙のため、代わって私がお答えします。

さて、 「どうすればいいのでしょうか」というご質問ですが、結論からいえば、もう、きみにはどうすることもできません。
女性に想いを寄せられるというのは、公安警察に目を付けられるのと同じです。
もはや、きみは囚われの身です。いまは、たまたま娑婆にいるので、実感は湧かないかもしれませんが、たんに「泳がされている」だけです。 品行方正に努め、おとなしくしていることです。そのうち、何らかのお達しがあるでしょう。

えっ、公安警察の例では、一部の人にしか理解できない? わかりました。例えを変えましょう。

T君も齢25となれば、一度や二度は、女性と一緒にデパートに服を買いにいったことがあると思います。そのときのことを思い出してください。
服を買うときは「試着」をしますね。これは、男性も女性も同じです。しかし、「試着」の意味、目的は、男性と女性とでは大きく異なります。
男性にとっての「試着」は、サイズの確認が主な目的です。つまり、男性は、買うと決めたものしか試着しないということです。そして、試着したにもかかわらず、サイズが合わなかったり、どうしても似合わなかったりした場合は、「この服に失礼なことをした」「もしかしたら、この服を傷モノにしてしまったかもしれない」というような罪悪感に苛まれるものです。

ところが、女性はそうではありません。
女性は、買う、買わないとは関係なく、目についたものは、かたっぱしから試着します。そこに何のてらいもありません。
目についたものを試着して、サイズもぴったし、店員も似合うと言う、同行人からも絶賛される、通 りがかりのひとからも「おっ」と振り向かれる、といった、あらゆる条件がそろった段階で、ようやく、「買うか、買わないか」を考え始めるのが女性です。

これは、男女の決定的な違いです。

何が言いたいのかというと、女性にとっての男選びも、こんなもんだということです。
T君の彼女は、いま、きみを試着しているのです。きみはだまって、テストに堪えるしかありません。
購入していただけるのか、それとも脱ぎ捨てられて棚に戻されるのか、すべて女性が決めることです。

男の意向など、だれも気にはとめません。

ここで、留意しておかなければならないのは、試着をしてサイズが合わなかったり、似合わなかったりした場合、女性は「このメーカー、よくない」と言う点です(女性が自分の非を認めることは、まずありません)。
T君のばあい、相手は同じ職場の女性ということですから、こんな風説を立てられたら、おしまいです。
いま、きみにできることといえば、彼女と「ご縁がなかった」という結果になったとしても、「このメーカー、よくない」という風説を流されないように、精いっぱい、誠意をみせておくことだけです。
そうしておけば、そのうちまた誰かが、ひょいと拾って試着してくれるでしょう。

2001年5月5日
中川文人

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