金正日総書記の命運を占う(夏休み特集2)

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)をめぐる国際情勢は大きく動いています。中国の江沢民主席が北朝鮮を訪問しました。それに先立ち金正日総書記はロシアでプーチン首相と会談をしています。
さらに、ちかぢか韓国との南北対話やブッシュ政権との米朝協議も再開されるようです。
このところ、金正日総書記は外交に大忙しです。

ところが、北朝鮮では慢性的な食糧難が続いています。今年も三月から六月まで続いた干ばつの影響で食糧生産は大幅な減産となりそうです。

経済が停滞しているのは、独裁政治や軍備偏重、指令経済に原因をもとめる人もいましょう。
しかし、独裁政治であっても経済成長は可能なはずです。ひと昔まえの韓国がいい例です。七〇年代、八〇年代の韓国は軍政が敷かれ、反対者の弾圧は辛酸を極めました。そんな時代でも経済は着実に成長していったのです。
韓国と条件はちがうにしても、もともとが低いレベルにあるわけですから、すくなくても、これ以上の水準を落とさないということは可能なのではないでしょうか。
にもかかわらず、北朝鮮の経済事情は年々悪化の一途を辿っています。

この辺りの事情はどうやら指導者の資質にありそうです。

そもそも金正日総書記はどんな人物なのでしょうか。
まず、一見して風貌が異様です。パーマをかけ、身長が五センチ高くなる靴を履いています。べつにパーマや靴が悪いというわけではないのですが、一国の最高責任者たるものがなぜこんな格好をするのでしょうか。
先月、ロシアに出向いたときも、飛行機を使わずシベリア鉄道を使って悠長に旅をして、長いあいだ首都を留守にしました。なにを考えているのか全く分かりません。
ちなみに、中川社長がいうには、「かつて旅客機の爆破を命じたことがあるから(大韓航空機事件)、自分が飛行機にのるのが恐かったからだ」といっていました。

北朝鮮や金正日に関する本は多く出回っていますが、大規模な強制収容所の存在や民衆の過酷な日常生活、仰天するような金正日の私生活などショッキングな内容が多いようです。亡命者などの話ですから必要以上に悪くいうにしても、火のないところに煙はでませんから恐らくは事実なのでしょう。

このような体制は決して長くは続くはずはなく、そのうち北朝鮮は自壊するに違いないという人もいるでしょう。金総書記のロシア訪問の留守に乗じて、北部の炭坑で労働者がストライキをおこなったとのニュースも流れています。続報がないので事実のほどは明らかでありませんが、鎮圧されたとすれば、ストの首謀者は恐らく極刑に処せられているでしょう。

長く続かない体制でもその間に弾圧や飢餓で死んでいく人は多いのです。

北朝鮮の体制を戦時中の日本とよく似ているという人もいますが、むしろ江戸時代の農民一揆の弾圧を彷佛とさせます。江戸時代は三百年ちかく続きました。

いずれにしても、朝鮮半島情勢は複雑に入り組み、将来はどうなるのかわかりません。

しかし、少なくても金正日総書記は東アジアの安定と平和を考えるうえで最も重要な人物であることは間違いありません。

そこで金正日総書記の命運を占うこととしました。

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金正日総書記の命運を占う。

地雷復の五爻を得た。

地雷復はすべてが陰だったところに初めて陽が現れた象です。これ以降、陽がだんだんと増強するわけですから、いったん衰えきった運気は上向きます。

易経に「復は享(とお)る。出入疾(やまい)なく、朋(とも)来りて咎なし」とあります。出入ともに差し障りはなく、しかも友達がやってきて咎はないというのです。

先日、江沢民主席が北朝鮮を訪問しているので、やってきた「朋(とも)」とは恐らく中国を指すのでしょう。今後、金正日総書記は中国やロシアとの会談の成果を背景にして、米朝協議や南北対話などに挑むということでしょう。その結果、食糧支援や経済援助など有利な条件を引き出せる、つまり「出入疾(やまい)な」しということではないでしょうか。

五爻を見てみましょう。
「敦(あつ)く復(かえ)る。悔いなし」とあります。さらに「敦く復る、悔いなし、とは中をもってみずから考(なせ)ばなり」とあります。
要するに、中庸の徳に従っているので、後悔することはないといった意味ですが、この場合は、金正日総書記が中庸の徳に従っているという意味ではないでしょう。
むしろ中国、ロシア、アメリカ、韓国などの半島をとりまく利害関係が北朝鮮にとって都合のいいようにバランスがとれているから中庸だということでしょう。

ゆえに、北朝鮮や金正日総書記の命運は、しばらく安泰であると易断いたします。
「しばらく」というのは、迷うところですが五年以上といっておきましょう。

ところで、五爻のつぎの上爻を見てみると、何やら気になることが書いてあります。

「復に迷う。凶なり。災せいあり。もって師を行(や)れば、終(つい)に大敗あり、その国君に以(およ)ぶ、凶なり」「災せい」の「災」とは自然災害で「せい」は自らまねくわざわいです。「師」は軍です。

干ばつや洪水の自然災害、さらに内政外交の失敗、そんな状況で軍隊を動かせば大敗をまねき君主にわざわいがおよぶということです。

なにやら北朝鮮亡国の状況を見ているようです。いったん上向いた金正日総書記の運勢もやがては下を向き、ついに破局を迎えるということでしょうか。

しかし、小生はこのような結末を迎えてほしいとは思いません。一歩一歩確実に北朝鮮の人々の解放がおとずれてほしいと願ってやみません。

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