二〇〇五年六月十三日

夏子さんのお兄さんの就職を占う。

初めまして夏子(仮名)と申します。

今日は私の兄について占って頂きたいと思います。取り上げて頂けたら幸いです。

私の兄は今年50歳になります。
20代前半に就職のため上京して以来東京で生活していましたが、二度のリストラにあい、その後次の就職先がみつけられず、貯金も底をつき、ローンが払えなくなってマンションが差し押さえられ、同時に金の切れ目が縁の切れ目なのか実家の世話になりたいからと離婚を申し出られ、ひとりでほとんど所持金ももたず故郷にかえってきて今年で4年目に入ります。

もうひとりの兄の家に住み、しばらくすると就職も決まり、すると離婚した妻から送金の催促がくるようになり、すこしのこずかい以外ほとんどを送金していました。ところが就職先の業績が悪くなり比較的新しかった兄がやめることになってしまいました。

世話になっている年上の兄に全く生活費を入れず、また時には(子供の学校の突然の出費のときなど)お金を借りたりすることもあったせいか、すこしずついずらくなっていった兄は、次の仕事のあてもまだないのに、突然知人の現場事務所に引っ越していきました。

携帯電話の料金を立て替えると、妻からの振込みの催促のメールがきていました。こういう経験をしている人が今は日本中にいるだろうと思います。

やっと年齢制限のないところを探して面接にいっても、結果的には比較的若い人のほうが採用されているようです。本人は「仕方ないよ。みんな大変なんだから。またがんばるよ」というのですが、ぼーっとした兄の顔を見ていると無性に心配になります。

これまで与えられた仕事には未知の分野でもチャレンジしていく仕事熱心な兄でした。こんな兄にもまた就職先が見つかる幸運があるでしょうか。そのためにはなにかした方がいいことがあるでしょうか。

ご返事をいただけたら大変感謝します。

夏子さんにメールを送ったところ、お兄さんは物事にこだわらない「いい人」のようです。また、けっこう専門的な技能を持っていてそれを生かした仕事をしていたことなどお返事をもらいました。

しかし、ある程度の年齢になると就職はきびしいですよね。小生はサラリーマンをやっていますが、路頭に迷ったらと思うとぞっとします。ある意味とても人ごととは思えません。
それでは早速占ってみましょう。


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山天大蓄の初爻を得た。

上卦が山で下卦が天です。山の中に天があることは、通常はありえないのですが、この場合はいわば輝かしいものが隠されていて、内部に蓄えられている状態です。ゆえにこの卦を大蓄といいます。

天は陽爻が三本並んでいますから、剛の性格をもっています。つまり前に進もうとしている状態です。ところが、進もう進もうとしても山にしっかりとふたをされています。内卦の天は動物でいえば竜になりますが、山に圧迫されて竜がのたうち回っている状態といってもいいでしょう。

外からは、のんびりしているように見えても、お兄さんの心のうちは猛り狂っているのかもしれません。

この卦が出た場合は進もうとしても進めません。

初爻を見てみましょう。

あやうきことあり。已むに利ろし。

つまり「危ないから、やめたほうがいいよ」といっています。今回得た爻は初爻です。つまり山に圧迫されている一番下の爻です。状況は非常に悪いといっていいでしょう。

それでは、お兄さんは就職できないのでしょうか。

小生はそうは思いません。内卦の天が示しているようにお兄さんは実力のある人です。内に蓄えられたエネルギーはいつかは表にでてきます。

上爻を見てみましょう。

天を何(お)うの衢(みち)。享(とお)る。

「天を何(お)うの衢(みち)」とは天の下に道が四方に開けている状態です。内部に蓄えられたエネルギーが極点に達した時点で願いはかなうでしょう。それではいつ願いはかなうのでしょうか。
初爻から上爻まで六本の爻があります。六日や六週間は短すぎます。かといって六年は長すぎるでしょう。とすれば六ヶ月後ではないでしょうか。

ゆえに、お兄さんは六ヶ月後に就職できると易断いたしましょう。

ところで、お兄さんの故郷は海のきれいなところですね。ちなみに小生は群馬の寒村に生まれました。海のある故郷っていいなと思います。機会があれば一度いってみたいものです。

いずれにしてもお兄さんが就職できますよう祈念いたします。



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